葬儀の平均費用ってどの位?
葬式にかかる平均費用を調べた経済産業省の調査によると、全国平均は142.6万円でした。
また、ほとんどの葬儀は高くても200万円以下に抑えることが一般的なようです。
また、希望する葬式形態の内訳としては、いままで主流だった一般層は減少していて家族葬を希望する方が増えてきました。
気になる、必要な費用について
家族のひとりがなくなったときに困ることが、葬式にどれくらいの費用をかけてその中でどのような内訳になっているのか気になるところです。
希望する葬式の規模や参列する人数によって必要になってくる費用はさまざまです。また、最近では終活のひとつとして、お葬式の費用は自分で用意しておきたいと思う人も多いことでしょう。そのため、予め用意するにも、どれくらいの費用をあらかじめ用意すえるべきなのか迷うところです。
経済産業省が行っている調査の中に葬儀費用に関する統計をみつけたので紹介しましょう。
平均費用はどれくらい?
経済産業省の特定サービス安行動態統計調査によれば、全国1年間に行われた葬儀は約97万件でした。
日本の年間死亡者は約120〜130万人ですから、この調査はその4分の3を網羅していることになります。全国の葬式の平均費用は142.6万円です。また、費用別にみると100万円以上200万円未満が最も多く、35万件でした。次いで、50万円以上100万円未満が32万軒、50万円未満が約22万件でした。この3つで全体の90%以上を占めています。
逆にいうと、葬式に200万円をかける方はたいへん少ないということです。また、地域によって葬式にかける金額に大きな差があるようです。最もお金を書けているのは愛知県で一般葬が市主流でした。東京や大阪などの大都市圏では、葬式自体の規模は小さく、あまりお金をかけない傾向にあるようです。
これらはあくまで統計的な傾向ですが、今後どれくらいお金をかけるべきか考える上で一つのものさしになるかと思います。
近年の傾向
近年の少子高齢化や家族の形の変化により、希望する葬式の形式に年々変化が出てきていることがいえます。葬儀サポートセンターが調べた内訳によると、2006年からの調査で家族葬を希望する方の割合が年々増加していて、2006年時点では40%しか希望する方がいなかったのが、2012年では61%とかなり大きく増加しています。
それに対して、いままでよく利用されていた、会社関係やご近所に声をかけるかたちの一般葬を希望する方の割合が減少傾向にあり、6年間の調査の中で15%ほどの減少が見られます。
家族葬を選択する方が増えている理由
なぜこれだけ家族葬を希望する方が増えてきたのでしょうか。それには現在の家族形態の変化やふるさととのつながりの希薄化などが考えられます。いままでに比べてご近所との関わりや会社関係の付き合いが表面的になってきています。また、仕事の関係でいままで住んでいたふるさとを離れる方も増えてきました。そのため、親族以外に呼びたいと思える方も少なくなってしまっています。現在、希望する方が増えてきている自宅葬とは、亡くなった方が長く暮らしてきた家で行う葬式のことです。過去主流だったようにたくさん人を呼ぶのではなく、本当に心の許せる家族とだけで執り行いたいと考える人も増えてきました。
また、中には長年病床にあった故人がいままでの思い出が残っている自宅葬をしてほしいと遺言として残される場合もふえてきました。さらに故人の思いから親が息子や娘に負担をかけたくないため、質素なお葬式や直葬を希望して、費用も子どもたちには頼らないと考えている方が増えているなどが理由として考えられるのではないでしょうか。葬儀の規模は変化しつつありますが、大切な方を送る心は変わらず、心をこめた葬儀で送りたいものです。