臨終直後から行う事や手続きについて
医師による死亡確認後、末期の水や清拭を行います。死亡確認をした医師に死亡診断書や死体検案書を作成してもらい、死亡確認後7日以内に死亡届を提出します。最近はエンゼルケアにより生前の状態修復も可能です。
臨終直後から行う事や手続きについて
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死亡診断書と死亡届について
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末期の水を取る事について
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清拭、死化粧と着替えについて
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死亡検案書とエンゼルケアについて
★死亡診断書と死亡届について
病院で亡くなられた場合は、その場に立ち会った医師から臨終が告げられます。しかし、自宅で亡くなられた場合は、その場に医師が立ち会っていない場合が多いので、先ずは病院に連絡をし、医師に連絡をします。そして医師が死亡を確認し医師の許可が出てから、死水をとったり清拭などを行うようにしましょう。許可が出ない内に、勝手に死体に触れたり動かしたりする事は出来ませんので、慌てて死水を取ったり清拭をしたりする事の無いように気を付けて下さい。さて、臨終直後に幾つかの手続きが必要になってきます。先ず死亡診断書の作成です。死亡診断書は、死亡を確認した医師に作成をしてもらいます。この死亡診断書は、その後市役所等に提出する死亡届と左右一枚になっています。市役所等への提出の他に、生命保険の手続きの際に必要となる事も有るので、必要枚数を作成してもらいましょう。死亡届の方は、死亡から7日以内に提出するようにしましょう。
★末期の水を取る事について
臨終直後の看取りとして、先ず末期の水、いわゆる死水をとります。これは、故人が死後の世界にて喉が渇かないようにとの思いを込めて、水を与え送り出すの儀式です。因みにこの末期の水は、釈迦が臨終の際に水を欲した事に由来しています。この儀式は遺族、近親者、友人や知人の順番で行っていきます。最近は、病院で看取る事が多くなってきていますが、臨終直後のこの末期の水をとる事については、病院での看取り場合は、普通は病室や霊安室で行いますが、家族によっては自宅に搬送し安置後に行う事も有ります。取り方としては、湯飲み茶わんなどに水を入れ、綿棒や新しい筆、または割りばしに脱脂綿を巻いてガーゼで包んだものに水を含ませ、故人の唇を潤していきます。地域によっては綿棒ではなく、シキミの葉や鳥の羽で行うところもあります。病院で行う際には、必要な道具一式を看護師が用意してくれることもあります。
★清拭、死化粧と着替えについて
末期の水を取った後は、身体を消毒して整えていく清拭を行います。先ず全身をアルコールに浸し、その後、ガーゼで拭いていきます。拭き終わった後、口や鼻、耳、肛門といった箇所に脱脂綿を詰めていきます。この処置は、体液などが出てこないようにするためです。因みに以前の清拭は、ぬるめのお湯でご遺体を洗い清める、いわゆる湯かんというのを行っていましたが、現在は先に述べているようにアルコールに浸しガーゼで拭いていくのが一般的になっています。この清拭についての処置ですが、故人が自宅で亡くなられた場合は、葬儀業者に依頼する事が出来ます。病院で亡くなられた場合は、医療関係者が行ってくれるようになっています。その後、死化粧と着替えを行います。男性の場合は髭をそり、女性の場合ですと、薄化粧を施して髪を整えます。それまで着ていた物から新しい下着や浴衣等、故人が希望していた衣装に着替え直します。
★死亡検案書とエンゼルケアについて
もしも、交通事故や一人暮らしでの急死、或いは自殺や他殺が疑われる場合は、遺体に触れず、すぐに警察に連絡をしましょう。警察が駆け付けると、検視を行います。その後、警察医によって死体検案書が作成されます。この死体検案書が、一般の死亡診断書に当たる様になります。犯罪の可能性がある時などは、死亡原因を特定するようになる為、司法解剖にまわされる場合もあります。そして検視や解剖に時間がかかるようになります。もし海や山で遭難をして、遺体が見つからないような場合は、確定死亡として生死が不明な人を、死亡したものとして扱う制度があります。因みに、失踪宣告の場合は7年間になります。最後にエンゼルケアについてです。このエンゼルケアは、エンバ―ミングともいわれ、ご遺体を洗浄、清拭した後に、動脈から防腐剤を注入し静脈から血液を排出していく処置の事です。また、事故で損傷した部分や、闘病生活でやつれた顔を修復する事も出来、ご遺体をより生前の状態に修復し、お見送りが出来るようになります。