葬儀の際にかかる費用について
生まれて初めて喪主になり、葬儀全般を取り仕切る立場に置かれた場合、気になってくるのが費用の問題です。費用全てを香典でまかなうようなことはできません。ですが、どのような出費が必要になるかをあらかじめ知っていれば、予算を立てやすくなります。
葬儀の際にかかる費用について
★
通夜や告別式を行うためにかかる費用について
★
具体的にどのような費用がかかるのか
★
お布施や戒名代について
★
費用の支払い方法について
★通夜や告別式を行うためにかかる費用について
自分が喪主になって葬儀全般を取り仕切ることになる経験は、一生のうちそう何度もするようなことではありません。場合によっては、一度も喪主になる経験をしないままで人生を終えることもありえます。現実的なことを考えると、生まれて初めて喪主になったという人が全体の半分以上を占めています。喪主になった経験が一度もない人の場合、いざ喪主の立場に立たされても何から手をつければよいのかサッパリわからないのが普通です。しかし、葬儀社のスタッフが丁寧にフォローしてくれますので、そのアドバイスにしたがって動いていれば大丈夫です。とはいえ、気になってくるのが費用の問題です。通夜や告別式を行うためにいくら位の予算を見込んでおく必要があるのかを知っていないと、費用を支払う段になってから慌ててしまうことになります。一概に相場費用のようなものを述べることはできませんが、だいたい200万円前後を一応の目安にすることができます。
★具体的にどのような費用がかかるのか
通夜や告別式を行う際にどのような出費が必要になるかを知っていると、予算を立てやすくなります。ごく大雑把に考えた場合、葬儀社に支払う費用と僧侶に支払う費用の2種類に分けることができます。業者の方に支払うことになるのは、式場の賃料や棺桶代、祭壇料、生花代、霊柩車やマイクロバスの賃料、会葬御礼代、火葬料、料理や飲み物代、死装束代などです。その他にも細々とした費用を支払うことになりますが、事前に詳細な料金見積もりを出してもらい、納得した上で契約を結ぶ必要があります。たまに、全て込みのパック料金制にしている業者がいますが、棺桶や祭壇のグレードを一段階上げるだけで追加料金が発生することが多いので、注意する必要があります。また、どのようなサービスが契約内容に含まれているかを、事前にしっかりと確認しておくことが大切です。一方、僧侶に支払うことになるのは、お布施や戒名代、お車代などとなります。
★お布施や戒名代について
業者に支払う費用については、事前に料金見積もりを出してもらうことができるため、現金をいくら用意すればよいのかを正確に知ることができます。しかし、困ってしまうのが僧侶に支払うお布施や戒名代です。僧侶に直接尋ねたとしても、明確な金額を教えてもらえないことが多いです。「お気持ちで結構です」などといった遠まわしな答えしか返ってこないため、なおさら困ってしまうことになりかねません。いくら包めばよいのかわからず困っている場合は、葬儀社のスタッフを介して僧侶に確認してもらうとか、世間一般の相場金額を教えてもらったりするとよいです。その他には、最近増えてきた僧侶派遣サービスを利用するという方法があります。これは、どこのお寺の檀家にもなっていない人向けに提供されているサービスです。希望する宗派の僧侶を迅速に派遣してもらうことができる上、お布施や戒名代の金額が明確に設定されているため、あれこれと悩む必要がなくなります。
★費用の支払い方法について
通夜や告別式を行うためにかかった費用は、葬儀が終了した直後、もしくは翌日の午前中に現金で全額支払うのが基本です。分割払いやクレジットカード払いはできないのが普通ですので、通夜が始まる前に銀行へ行ってお金を下ろしてくるようにした方がよいです。特に、故人名義の口座に入っているお金を使うつもりでいる人は、急いでお金を下ろす必要があります。なぜかというと、役所に死亡届けを提出すると故人名義の預金口座が凍結されてしまうからです。そうなってしまうとお金を引き出すことができなくなりますので、役所に死亡届けを出す前にお金を下ろしてしまうのが一番です。ただし、弔問客から受け取る香典を支払いに回すことができますので、その分を差し引いた額の現金を用意しておけば足ります。とはいえ、想像していたほど香典が集まらないケースが実際によくありますから、香典の額はできるだけ少なめに見積もるようにしておいた方がよいです。