葬儀では、宗教上のルールや冠婚葬祭のマナーが重要で、失礼がないように準備することが大切です。
特に、親族席の席順は大切で、喪主の席から順に、血縁関係が濃い順に座ることが決められています。一般参列者の前で揉めることがないよう、事前に確認しておくと安心です。
宗教や宗派を確認して失礼がないように
冠婚葬祭の儀式では、地方のしきたりや宗教上のルールなど、細かな決まりごとがあり、それらを守らないと周囲に不愉快な気分を与えてしまうことがあります。
しかし、冠婚葬祭の儀式は、年に何度も頻繁に行うものではないため、マナーがわからずに困惑するケースが多くあるのも事実です。
正しいルールとマナーを知って、いざという時のためにスムーズに準備が進められるようにしたいものです。
誰しもが一度は経験する冠婚葬祭の儀式と言えば、故人を送り出す葬儀が代表的と言えます。日本では、仏教のルールに則って執り行う場合が多いですが、仏教の中にも真宗や浄土真宗などいくつかの宗派が存在し、やり方が少しずつ異なります。
また、キリスト教など、宗教が違うだけで冠婚葬祭のやり方が大きく変わってきます。自分の家系の宗教や宗派を知っておき、万が一亡くなったときに、揉めずに準備できるようにしておくと安心です。
葬儀の席順は事前に確認しておく
葬儀の準備にはいくつかの段階がありますが、式当日までに必ず確認しておきたいのが、「親族席に誰が座るか」と「どのような席順で座るか」です。祭壇に向かって前方に左右の席が設けられることがほとんどですが、その右側が親族席、左側が一般席となります。
親族席の中でも、最前列の(祭壇に向かって)一番左の席が喪主席となり、その隣から血縁関係が濃い順に座るというのが一般的です。例えば、喪主が故人の配偶者であれば、その隣に長男、次男と子供たちが座り、その隣や後ろに故人の兄弟姉妹が座ります。
どこまで座るかは厳格な決まりはありませんが、よく話し合って、揉めないようにすることが大切です。
式が始まってから、一般参列者の前で揉めたり、いつまでも席順が決まらないなどは大変見苦しいため、絶対に避ける必要があります。
家族葬の決まりごとはなし、ただし揉めないように注意が必要
最近の葬儀は、密葬や社葬、家族葬など、故人の考えや家族関係によって、いろいろなスタイルで執り行われることが一般的となってきました。
一般的な仏教の葬儀では、喪主の席や席順の決まりごとが大切にされますが、家族葬では特に決まりがないと言われています。
家族葬は、数十人程度の身近な人のみで執り行わることが多いため、家にいるようなリラックスした雰囲気で行われることがほとんどのようです。しかし、家族の中には、座る場所やお焼香のやり方にこだわる人もいるため、家族間で揉めないように式を進めることが大切です。
特に、宗教を大切にしてきた年配の方は、冠婚葬祭での決まり事を気にすることが多く、お嫁さんとお姑さん、父と子の間で喧嘩にならないように気を付けてください。
連絡漏れがないように注意して、後悔がない葬儀を
祭壇に向かって右側は親族席ですが、左側の席は一般席と呼び、故人と親しかった友人や会社の上司など、特に親交があった人が座ります。
一般席には厳格な決まりはありませんが、故人の交友関係を考慮し、「この人も座ってもらえばよかった」と後から後悔しないよう連絡しておくことが大切です。葬儀の準備は故人の親族が中心になって行いますが、お花や写真、音楽など細かなことを一晩で決めるため、非常に忙しく時間が過ぎてしまいます。
また、故人の死が突然だったときは、家族の心の準備ができておらず、精神状態が不安なままで準備を進める場合もあります。その中で、故人が亡くなったことを周囲の人に連絡する必要があるため、仕事が満載で大変です。
後から後悔がないように、事前にマナーを知って周囲の人に失礼がないように、そして連絡漏れがないように心がけておくことが重要です。