夫が52才の時、くも膜下出血で突然亡くなりました。
日曜日の夕食後にテレビを観てくつろいでいる時に突然倒れて、それっきり意識が戻ることなく翌日亡くなりました。
とにかく突然のことでしたし、その後の手配について熟慮する余裕なんてなかったです。
★突然の別れと葬儀
まず病院から速やかに遺体を運ばなければならないのですが、とりあえず自宅に移そうということになりました。気が動転しているものですから、病院から案内された通りの流れで業者さんに搬送してもらいました。
でも、ここからがちょっと大変だったんです。未だ実家の父母が存命で、葬儀の詳細を経験したことがなかったとはいえ、うっかりしていました。
前日からろくに寝ていなかった疲れと悲しみで、判断力もなかったのだと思います。
自宅で夫の遺体を布団に寝かせた後、搬送してくれたのは葬儀社で、既に葬儀の手配に含まれているのだということに気づいたのです。パンフレットや見積書を出され、一般葬を希望する私に提示された大まかな予算は、約200万円!しかも会葬者が予想よりも多ければ更に加算されるとのこと。
「ご主人さまは働き盛りで会社での地位もおありですから、これくらいのご予算が妥当かと存じます」と言われたのですが、何しろ高校生と大学生の子どもの学費やら何やらで貯金もそれほどありませんでしたし、どうしたものかと困りました。
★葬儀社の選定
とりあえず、翌日は仏滅でしたので葬儀社の方には一旦お帰りいただいて、夜に電話でお返事するということにしてもらいました。
やりとりを見ていた息子がネットで葬儀社さんを検索してくれた中に、良さそうなのがありまして。小規模の家族葬から中規模の一般葬まで幾つかのコースがあるのですが、どれも手頃な価格で、会葬返礼や飲食などの変動価格についても単価がわかりやすく、100名様までなら最初の業者さんの三分の一ほど。もしもそれ以上の人数が来られた場合は、こちらの意向に沿って単価と数量を検討して必要数追加・・・という流れでした。安かろう悪かろうではよくないので、電話して詳細を聞いてみましたら、とても丁寧で質問にも明確な応え方をしてくれました。
そこで、思い切って病院からの業者さんの件を切り出しましたら、思いがけないことに、最初の業者さんへの手続き(遺体搬送料だけは支払う)と今後のキャンセルを代行してくださるというのです。
ここで一気に緊張が解けて楽になりました。そして、この業者さんが夜のうちに来訪くださり、葬儀の打ち合わせをしました。翌朝には諸々手配を始めてくださって、スムーズに事は運びました。
結果は、約150名ご会葬いただきましたが、費用の方は最初にお世話になった葬儀社さんよりもかなり低価格で済みました。また皆様からお香典を頂戴しましたので、全て持ち出しということもなく、大変助かりました。
★受付その他のお手伝い
幸い現役で働いておりましたので、会社の上司と特に親しい人に知らせれば連絡は回りましたし、社外の友人知人への連絡もスムーズでした。
当日の受付も会社の同僚にお願いできましたし、通夜食の配膳などはスタッフもいてくださいましたが、女性社員の方々がお手伝いくださいました。
★お布施や戒名代
お布施の額も、相場がわからず慌てましたし、戒名にもランクが色々あって金額も違うということも、この時に初めて知りました。
宗派が同じ親戚に相談して、なんとかおさめることができましたが・・・洋服や家具を選ぶようなわけにはいきませんし、今後ずっと影響のあることですから、神経を使いほとほと疲れました。
これから自分の親を見送る日も近いですし、自分自身もいつどうなるかわかりません。夫の場合は現役の会社員で年齢も若めだったこともあり、年老いてからの私や両親のケースは全く違う状況になると思います。
だからこそ、何年か毎に葬儀に関する大まかなことは考えて、家族に伝えておくことが必要かな・・・と思っています。