芳名帳の意味と使われ方、香典帳との違い
芳名帳とは参列して頂いた方の名前を全て覚えるのが難儀なため、記録する為のものです。
芳名帳は名前を記録しておけるため、営業のシーンなどで非常に有意義なツールにも成り得ます。芳名帳の意味と合わせて使われ方もご紹介します。
芳名という字を調べてみると、他人を敬ってその姓名をいう語であると書かれています。
つまり、芳名帳とはいわゆる会葬してくださった方の名簿ということになります。
芳名帳の本来の趣旨は、儀式に出席した人の名前と住所を記録するためのものです。
通夜当日は大勢の人が出入りするため、主催者側がいちいち会葬者を覚えていないので、後で確認をするために使います。
ですから、実際に通夜に会葬した人自身が名前を記すのが普通ですね。
個人名で相手に分かりにくいと思えば、会社名を併記しても構わないでしょう。
ですから、他の人の香典を預かっている場合、基本的には預かった人の名前は書きません。
その場合は香典帳などの別の帳面(香典帳)で整理しています。
例え、香典を持ってこない方であっても記名して頂くべきものです。
後日、御礼の言葉をかけたり今後のお付き合いの参考とさせていただくために、記名して頂くためでもあります。
ちなみに余談となりますが、知人で、一般社員で入社し、20年でその会社の代表に上り詰めた優秀な営業マンから聞いた話ですが、取引先の芳名帳には必ず名前が載る様に、たとえ参列出来ないとしても香典だけ持って身体ひとつで通夜の場所まで訪問し、芳名帳に名前を書いて、香典を置いていた様です。
お客さんに何かあった際は、仕事のシーン以外の部分でもきちんとフォローを行い、きちんと形に残すことが営業としてとても重要だったと言っていました。
当然、名前の載っている芳名帳の数だけで出世出来たわけではありませんが、遺族となってしまったお客様からの印象は少なからず違ってくるものです。
最近では香典整理を少しでも簡略化できるように、各社さまざまな書式の芳名帳を作っています。
芳名帳と香典帳が一体化になっているタイプ(複写式など)の場合は、本人と預かった人の名前全員分を書かなければいけない場合もありますので、受付で確認する必要があります。
芳名帳は通夜・葬儀の両方で記入することとなります。
後で誰が来られていたのかを遺族の方が確認するものですから、両方記入した方がいいです。
芳名帳に各行ごとに番号をつけておく作業と筆記具(黒のボールペン、サインペン、筆ペン)などを用意することを忘れないようにしましょう。