仏壇の購入と礼拝のしきたり
○仏壇の購入仏壇は葬儀後になるべく早く購入します。
なぜなら仏壇に故人さまの位牌を納めて祀るためです。遅くとも四十九日までには揃えたいですね。
万が一間に合わない場合やお盆や年忌法要などの機会に合わせて揃えましょう。
仏壇を揃える際は、様々な仏具も必要ですので忘れずに買い揃えます。
仏壇購入の際に大切なことは、家庭の事情を考慮することです。
例えば住居に比べて、あまりに仏壇だけが立派で大げさすぎるのも良いことではありません。
また、家のどこに仏壇を置くかを決めておくことが大事です。
通例では居間などの人が集まる部屋に置きますが、部屋数などによってはこの限りではありません。ただし、管理上の問題から湿気が多い場所や直射日光が絶えず当たるなどの条件下に仏壇を置くことはふさわしくありません。
また、神棚と相対する場所には置かないようにします。
さて、仏壇を祀る際には次の物が必要になってきます。
ご本尊・位牌・香炉・ローソク・花立て・鈴・鈴棒・鈴台・供物を乗せる高杯・ご飯を供えるための仏飯器・茶湯を供える茶湯器などです。
ただし、宗派によっては多少の違いが生じます。
お位牌や遺影の並ぶお仏壇に飾る品は、各宗派によって違いますが、最も基本となるものはお香・花・灯明です。
お線香を炊くのは、仏様に身も心も清浄にしてから近づかせていただくためで、線香でも抹香でもよく、香炉で焚きます。花は仏様に花のような清浄な心で徳を讃美します。
灯明は仏様の知恵を表している光明にあたり、浄火を燃やすという意味を持っています。
○仏壇への礼拝作法
核家族が増え、仏壇のない家庭が多くなった現在では、仏壇のお参りの仕方がわからないという場合もあるようです。
仏壇の毎日の供養は、朝の洗面を済ませてから仏壇に灯明をともし、線香に火を付けます。さらに炊きたての仏飯、生花、浄水を供えます。
仏壇の前に正座をして、軽く一礼をします。
鐘を2回鳴らします。
鐘は内側を軽く鳴らすのがマナーです。
合掌をしてから深く一礼をします。
注意する点はお線香は口で吹き消してはいけません。
空いている手で仰いで消すか、お線香をスッと真下に引いて消します。
仏壇は出来る限り、毎日同じ時間に朝夕の2回、拝みます。
お茶またはお水とご飯(出来るだけ炊きたてのものを用意しましょう)をお供えします。
お参りが終わったら、ご飯などはすぐに下げても構いません。
また、仏壇のご飯を食べると徳が付いて病気にかからないと言われているので、家族で頂くと良いでしょう。