かつては遺族は忌明けまでは魚や肉類を絶ち、精進料理を取るのが慣例でした。
精進落としは忌明け後初めて精進料理以外の食事を口にすることを意味していました。
現在ではそういった意味は薄れ、葬儀でお世話になった人たちへの感謝と慰労のために行う宴席のことを言うようになってきました。
宴席には僧侶、世話役、友人、知人など数十名を招きます。
精進落としは遺族がお世話になった方たちを招待するので 遺族の席次は一番後ろになります。
一般的に、僧侶が一番上座、以下世話役代表、来賓、会社上司、友人、知人、近親者、親族、遺族、喪主という順に席次をつけます。
精進落としの進め方は以下のようになります。
・開宴のあいさつ
宴席の最初に喪主もしくは遺族代表が開宴のあいさつをします。
あいさつの内容は滞りなく葬儀が終了したこと、関係者と会葬者へのお礼を述べること、そして感謝と慰労の意味を込めてもてなすことなどです。
あいさつの時間は1~3分程度が良いでしょう。あいさつの終わりには「それではどうぞ」といった言葉を忘れずに。
宴席が和やかに進みます。
・僧侶、列席者へのお礼
宴席が終わったらもしゅや遺族は列席者の一人一人にお酌をしてまわり、お礼を述べます。
・閉宴のあいさつ
宴席は1~1時間半とあまり長くしないように心がけましょう。
関係者は数日間神経を使い疲れているのであまり長く宴を続けるのは好ましくありません。
遺族代表が頃合いを見計らって「あまり長くお引止めしてもご迷惑と思います。このあたりで終わりとさせていただきます。」
とあいさつをし、閉宴とします。