最近では従来の葬式ではなく家族葬を選ぶ人が増えてきており、故人の遺志として強く希望される場合もあります。それでも最近の葬儀のスタイルであるため、周りの理解が得られない場合も多く、ご近所トラブルになるケースも見受けられます。
こちらでは、家族葬を行う場合の注意点として、後日、弔問を設けるなど周囲の人々に配慮を払う方法を考えます。職場や近所の方、町内会など、今後の良いお付き合いにつなげられる文面や挨拶文の書き方も記載しますので、もしもの時の参考にしてください。
葬儀を家族葬で行う場合は、葬儀に参列したいと考えるご近所や町内会、職場の方などにその旨をはっきりと伝えることが大切です。その際には、参列を遠慮する・辞退することを丁寧に説明することが重要です。家族葬による参列辞退を申し出る場合は、ご近所トラブルに発展しないように理由などを明快に説明することが必要です。
まずは、家族葬を行うことは故人の遺志であることをはっきり伝えます。故人が強く望んでいることがわかれば、葬儀に無理に出席させることは避けられます。また、町内会などの代表者にその旨伝えることで、大きなトラブルを回避することができるはずです。さらに香典の断りもきちんと説明しましょう。家族葬の良さは、葬儀を簡略化して故人を思う時間を多くできることにあるからです。
家族葬では家族や親族が故人をゆっくり思う時間が取れることがメリットとなりますが、ご親族以外の方が故人をしのぶタイミングがない点がデメリットとなります。ですので、後日、弔問を受け付けることで、故人と親しくしてくれたご近所の方々への配慮を払うことができます。
この場合、参列や香典などを辞退した時点で遺族の側から弔問が可能な日時などを改めて伝えておくと、ご近所の方々も安心して家族葬を見守ってくださるに違いありませんし、ご近所トラブルに発展することも避けられるでしょう。後日の弔問に関しては、直接お伝えするほか、町内会などで張り紙などを使って伝えてもらう方法とすることができます。そのような方法にすると、町内会全体に伝わるのが良い点だと言えます。
家族葬により参列を辞退する場合は、挨拶文などによって伝えると趣旨が伝わりやすくなりますし、職場やご近所でのトラブルが減ることでしょう。挨拶文の文面ですが、
「祖父〇〇儀は体調不良のため先週より入院していましたが、〇月〇日に死去いたしました。なお葬儀に関しましては、故人の強い意志により家族葬として執り行うことといたしました。つきましては葬儀へのご参列、献花、お供え物、香典は辞退させていただきます。非礼をお詫びするとともに、〇〇が生前にいただきましたご厚情に深く感謝を申し上げます。」
などと記載できるかもしれません。このように参列を辞退する以上、葬儀の日付は記載しないことがポイントで、参列を辞退する強いメッセージとなります。
家族葬を行う場所ですが、自宅で行う場合と葬儀会社の施設を借りて行う場合があります。自宅で行う場合は家族ですべてのことを行わなければならないので、負担が増えてしまうこともあります。
また、葬儀に伴う設備などはないため、出棺の際の歩道の確保や家族葬に出席する人のための駐車場の確保など細かな配慮が大切になります。その点、人手が足りずに本来の心のこもった家族葬をとりおこなうのが難しい場合は、受付役などを近所の方や町内会などに尾根介することもできるでしょう。
故人と仲の良いご近所の方であれば、何らかの形で故人に感謝を表したいと考える方も多いと思いますから、喜んで協力してくれるはずですし、葬儀に必要な設備を持っている町内会も多いようです。