家族葬ではごく親しい近親者で葬儀を行うため、仕事を通じて知り合った人などには葬儀への参列を遠慮してもらうこともあります。 しかしお世話になった側としては何かしらの弔意を示したいこともあり、香典以外にもないかお供えを送ったほうが良いかと考えた場合、遺族の負担にならない物を選ばなければなりません。
遺族にとって葬儀の前後はあわただしく、日持ちのしない物や食べるのに時間のかかる物は避け、誰からも好かれるような菓子折りなどが喜ばれます。
葬儀は知らされていたものの遠方に住んでいたり、病気でかけつけられないなどの理由で参列できないこともあります。
せっかく知らされていたのに失礼をするのだから、香典に加えてお供えを奮発したいところですが、受け取る側が負担にならない金額にした方が無難です。
古来からの風習では仏様への供物には砂糖菓子の落雁が有名ですが、近年は柔らかくて子供でも食べやすいゼリーや羊羹などが好まれる傾向にあります。
葬儀には参列できなくても四十九日などで訪れる際には、ある程度お供えが片付いた頃なので果物など日持ちのしない物でもかまいません。
その際は林檎や蜜柑、葡萄などといった丸い果実のものが円が縁に通じるということで、喜ばれます。
家族葬なので会社の知人や学生時代の友人、はとこなど遠い親戚などは、葬儀への参列を断られることもあります。 その場合は無理を言わずに後日弔問に訪れるなど、遺族と故人の気持ちを優先させなければなりません。
近年の家族葬は通夜さえ行わないこともあり、仏様へお悔やみを伝えたり供物をお供えする機会も無いことがあるため、葬儀で忙しい遺族が食べきれる程度も量の物を送るのが望ましいです。
一般的には日持ちがし、重さの軽いクッキーやお茶や海苔などがポピュラーで、のしには御供物と書き、水引の色は黒白で水引の数は五本、形は結び切りにします。
デパートなどから送れば知識のある店員さんが全て整えてくれるため、お任せするのが無難です。/
呼ばれていなくても後日弔問に訪れるのは良しとされており、その際に持参する方法もあります。
家族葬に参列できる人は故人や遺族に直接お悔やみを伝えたりお線香をあげることができるため、あらためて供物を送って宅配業者とのやりとりで手間を取らせるよりは、通夜や葬儀に持参するのが礼儀です。 香典の渡し方はふくさから出していったんふくさの上に置き、一回転させてから渡します。
お供えも同じで、いったん自分側に向けておいてから回転させて遺族に渡すのが正式な渡し方です。
近しい親族なら自分で仏壇に供えてもかまいませんが、お線香やろうそくの火が移らないような場所にお供えしましょう。
持参する場合は誰からの供物かわからなくなるこtもあるので、のしに名前を記入するのを忘れてはいけません。
通常の供物は菓子折りなどが喜ばれますが、持参する場合は遺族が葬儀の間につまめる食べやすい物が喜ばれます。
家族葬では香典返しを簡略するために、最初から香典を断る葬儀もあります。
その場合は無理に香典を押し付けるよりも、香典の額に等しい菓子折りなどを送るケースが増えています。
渡し方は仏壇の前に行けるならそこでお供えし、葬儀会場で渡すなら出席を取る時に渡すのがタイミングとして望ましく、遺族の荷物にならないような重さの軽い、かさばらないものを選ぶのがマナーです。 うっかり香典だけを持って行った場合は受け取ってもらえないため、後日弔問の時にお線香をあげた後であらためて菓子折りなどを持参するのがよいでしょう。
決して訪問時のお菓子ではなくあくまでお悔やみのための菓子折りなので、あまり過度な装飾は避け、のしを貼った従来通りの伝統を守ることが良しとされています。