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家族葬の献杯の挨拶例文

近年、多くの参列者を招いてお通夜や告別式を行う一般葬ではなく、家族葬を選択する方が増加しています。家族葬は、故人の近親者のみで行う比較的小規模な葬儀となるため、遺族にとっては負担が少ない葬儀となります。しかし、参列者が近親者のみと言っても、弔辞であるからには最低限のルールやマナーは守らなければいけません。

弔事で注意すべきルールやマナーには様々なものがありますが、家族葬の中で行われる献杯ではどのような点を注意すべきなのでしょうか。ここでは、献杯におけるマナーだけでなく、どのタイミングで誰が行うのかといった基礎知識や、献杯の挨拶例文などについても解説していきます。



もくじ
  1. そもそも献杯って何?
  2. 献杯するのはどのタイミング?誰がするの?
  3. 献杯の挨拶の内容の注意点
  4. 献杯の挨拶の文例


そもそも献杯って何?

そもそも献杯とは、相手に敬意を表すために杯を差し出すことを指します。生きている人に対して行うこともありますが、弔事の際は故人に対して杯を捧げます。

また、献杯は乾杯と混同されがちですが、これらは意味も由来も異なるものなので注意が必要です。乾杯は、主にお祝いの際の会食や宴会などの開始時に行われるもので、「乾杯」という言葉とともにグラスを高く掲げて周囲の人とグラスを打ち付けます。そして、グラスの中身を飲んだ後は状況に応じて拍手が起こることもあります。

一方、献杯でも「献杯」という言葉とともに杯を掲げますが、献杯は故人を偲んで行われるものなので控えめで落ち着いた声で行われます。加えて、杯は高く掲げすぎずに胸の高さほどに留めるのが基本で、互いに杯を打ち合わせることはありません。さらに、拍手を行うのもマナー違反となるため注意しましょう。



献杯するのはどのタイミング?誰がするの?

献杯が行われるタイミングは、葬儀の後に開かれる会食の冒頭です。この会食では、まず喪主が参加者に対して感謝の意を伝えますが、それが終わり次第献杯に移ります。ただし、家族葬の場合そもそも葬儀後の会食が開かれないケースもあるので、献杯自体が行われないこともあります。

また、献杯は誰が行わなければいけないという明確な決まりはありません。一般的には、故人の兄弟など親族の中でも故人との関係性が強い年長者の方が行うことが多いものの、子どもなどの他の親族が行う場合もありますし、どうしても頼める人が見当たらない場合は喪主自身が行うこともあります。このように、献杯は基本的に誰が行っても良いとされていますが、一般葬の場合は、故人が親しかった友人や会社の同僚などにお願いするケースもあります。



献杯の挨拶の内容の注意点

近親者のみが集まる家族葬での献杯は堅苦しくなる必要はありませんが、献杯の挨拶では忌み言葉を避けるという最低限のマナーは守る必要があります。

例えば「重ね重ね」「たびたび」「いろいろ」「たまたま」などの重ね言葉は、不幸が続くことを連想させるため献杯の挨拶時に使うのは好ましくありません。加えて、「再び」「追って」「引き続き」「繰り返し」といった言葉も忌み言葉となるため注意が必要です。さらに、死を直接連想させる「死ぬ」「死去」といった言葉を使うのも適切ではないため、「亡くなる」「永眠」「他界」などの言葉に置き換えましょう。

なお、「成仏」「冥福」「供養」などは仏教用語となるため、仏教以外の葬儀で使用するのは避けた方が無難です。また、仏教の中でも浄土真宗では、亡くなるとすぐに仏様となると考えているため、「冥福」という言葉は使うべきではありません。



献杯の挨拶の文例

献杯の挨拶は、シンプルな内容で1~2分で行うのが基本となりますが、最後にこれを踏まえた上で献杯の挨拶例文をご紹介します。

喪主が行う場合の例文としては、

「喪主を務めました〇〇です。本日は故人のためにお忙しい中ご参列いただき誠にありがとうございます。皆様のお力添えのおかげで、無事に葬儀を終えることができました。この席では食事をしながら故人との思い出に浸っていただければと存じます。それでは献杯を行いたいと思いますのでご唱和をお願いいたします、献杯。」
といった内容が無難でしょう。

また、親族(兄弟)が行う場合の献杯の挨拶例文としては、

「故人の兄の○○と申します。本日はお忙しい中ご参列いただきありがとうございました。懐かしい皆様に会えて弟も喜んでいるかと思います。この席では弟を偲びながら、くつろいでいただければと存じます。では献杯のご唱和をお願いいたします、献杯。」
といった内容が挙げられます。

これらの例文を参考に、故人の人柄や思い出も交えて挨拶すると良いでしょう。

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